まどろみの中で鳥のさえずりを聞いた。 ゆうべ窓を閉め忘れたのか、部屋の中に流れ込んでくる風にはしっとりとした潤いとわずかな緑の香りが含まれている。 心地よい春の朝――矢吹真吾はその空気を大きく吸い込み、ベッドを抜け出した。「きょうから本格的に…
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