『ザ・キング・オブ・ファイターズ’96 ~Rumbling on the City~』
1996年11月発売。
そもそもぼくがゲームノベライズをするようになったのは、ゲーメストZ文庫(新声社)というレーベルを立ち上げる際、書き手のひとりとしてお呼びがかかったことがきっかけだった。そこで創刊ラインナップのひとつとして『餓狼伝説3』をやらせてもらいたいと編集部経由で打診したが、当時のSNKはやたら講談社と仲がよく、特に『餓狼』シリーズに関しては、どうやら講談社と組んで何かしらのメディアミックスを展開する予定があったらしく、断られてしまった。
その後、Z文庫は半年ほどで空中分解してしまうのだが、その時の担当さんがアスキーに転職した縁からファミ通ゲーム文庫に出入りするようになる。それがちょうど1996年の春頃のことで、その後、『’96』のチラシで庵&秘書ズのイラストを見て、「ぜひこれをやらせてほしい」と頼み込んで仕事をゲットし、以降、『2001』まで毎年刊行していくことになった。
『’96』では新キャラのレオナと怒チームを中心にした作品を書いたので、サブタイトルは怒チームのステージBGMからそのままいただいた。のちに『12』のアフレコに立ち合わせていただいた時、サウンドスタッフのSHA-Vさんから、「あの曲を作ったスタッフがサブタイトルに選ばれて喜んでいた、ぼくは嫉妬した」という話を聞き、嬉しいような申し訳ないような気分になった。
ザ・キング・オブ・ファイターズ’96―Rumbling on the City (ファミ通ゲーム文庫)
- 作者: 嬉野秋彦,井ノ上ゆか
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 1996/11
- メディア: 文庫
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