昔、男体山の神(白い大蛇)と赤城山の神(大百足)が中禅寺湖の領有権をめぐって戦うことになり、男体山の神は俵藤太を助っ人に迎えて見事に大百足を退治してもらったという。
――というような、おとぎ話としてはひとつのステレオタイプのお話を覇王丸で書こうとした結果、こうなった。おそらくこのへんはもともと狐の眷族の縄張だったが、アンブロジアの影響とかで陰の気を溜め込んだ山犬が怪物化してうんぬんかんぬん。
時間軸としては、『天草降臨』のあと、1788年の年末。覇王丸は「魔物によく狙われる」という公式設定があるのでとても便利である。